日曜日は早く起きないと決めている
時間を忘れるには時計の針を見ないこと
電車の時刻を見ないこと
長めの影とともに、美術館についた
コンクリートの壁に
モノトーンの配色
ハイセンスな建築に
革の靴のかかとが響く
遠い小さな町からやってきた
伝統的な模様
それらがなぜか現代のアートと出会ったとき
交互に背景を譲り合うように
壁に響く芸術家たちの声が共鳴し合う
時代と芸術家
そしてそれを愛した気品ある過去のブルジョワジー
「Toile de Jouy トワル・ド・ジュイ」
壁に響く足音は
パリの石畳の上をいく
”順路” を無視して いきたい方へ
だんだんと 土のにおいがしてきて
曇ったり晴れたりを繰り返す空のように
バランスを探しながら
わたしの想像力は
壁紙や、カバンの中では収まらず
小さな四角の中から飛び出した
-出演-