1909-03
ゴートタンニン製品染め
モッズコート
「コートは哀愁感が大事」
と誰かが言っていた
誰だったかは覚えていないけれど
肩をぐっと落とし無造作にポケットに手を入れ歩く
一歩ずつ
ヴィンテージに忠実にゴートレザー(山羊革)を使用。
細やかなシボが立ち、程よいギラつきがある革です。
しなやかさが持ち味のスムースレザーとは逆のワイルドな風合い。
G-1の原型モデル、戦前M-422Aは1930年ごろのものが
ヴィンテージでも良いもの残っていますが革は山羊革。
当時、軍のフライトジャケットやコート等で
牛革を使うには重量的に重たくなるため
丈夫で軽量、そして水や湿気に強い山羊革素材は格段に採用率が高かったそうです
ゴートモッズは革のコートは重い、という概念を覆します。
フードにステッチが入っているのでしっかり立ち、横から見た時も様になります。
通常フード付きのレザーはこういう風に襟は立ちません。
袴や袖、エポレットの縁にアタリが出ます。
着込むほどに経年変化が楽しめます。
ブラックはチャコールグレーで製品染め後、ブラックを吹き付け、
あたりの部分を色を落としてヴィンテージ感を出しています。
ブラウンはブラウンで製品染め後、黒を吹き付けで、色を落としています。
バックラッシュの”やるならヴィンテージを超える”スピリット。
ヴィンテージ物でよくある「もっさい感じ」がありません。
受注会でご来店のお客さま
身長160cm、サンプルのモッズコートはLサイズです。
サンプルの袖は元々かなり長く(量産ではサンプルより7cm短くなる)
着用写真も長く見えますが、着た感じサイズ的にわるくないように見えました。
もちろん肩は落ちていますが、これはこれでありの着方(袖を合わせれば)だなと思いました。
こちらのお客さまはブラックのSサイズをご予約されました。
ゴートモッズについては下記のブログでも書いていますので
ぜひご覧くださいませ。
ゴートモッズに関してのブログ
『ウィズネイルと僕』 と言うイギリス映画の中の主人公が
常に着ているのがレザーコート。
1960年代末のことなので服のシルエットは今と違うけれど、
いつでも、レザーコートを着ているところが痺れます。
(それもどこまでも普通に!)
雨が降っていても、傘はささずにレザーコート。
白のブリーフパンツにブーツ、それでレザーコート。
(ガウン代わりに)
レザーコートしかなかった。と、いうのもあると思いますが、
自分と言えば『これ』 と言えるスタイルがあるのは憧れます。